2013年09月09日

映画評 「きっと、うまくいく」  ラージクマール・ヒラーニ監督作品



素晴らしい、とにかく素晴らしい青春映画でもあり、社会派映画でもある。


安全でリスクの少ないインプラント治療を追求する、千葉は幕張新都心のインプラント専門医、古賀テクノガーデン歯科の古賀です。本日のブログは、出張報告を中休みして、久々の映画評。

原題は、「3 idiots: 三人のおバカ」である。インド映画で興行収入歴代第1位を独走するらしい。

インド屈指の工科大学を舞台にした、青春ドラマであるが、3時間近いコメディの中に、現代インド社会が抱える、さまざまな問題が素晴らしい手法で描かれている。

本作品は、まず、大学卒業10年後に、行方不明になった大学時代の親友ランチョ−を探している場面から始まる。

機内で離陸しようとしたときに入った、ランチョ−の情報。驚きと同時に、どうしても飛行機から降りずには入れない。その親友を探すためなら、なんでもやるファラン。ファランのとった方法とは。。。

それと並行して、インド屈指の名門工科大学入学から卒業にいたるまでの青春ドラマが描かれるのである。

その名門工科大学ICEは、受験者40万人、入学者200人という、ほとんど、かつての科挙のごとき狭き門である。

全インドから入学してくるエリート達も、ある意味では、いろんな欠点もある若者である。しかし、皆が、家族、親戚の期待を集めて入ってくるのであった。そのプレッシャーは凄い。

入学すると、全寮制の先輩たちから受け継ぐ不思議な儀式が待っており、新入生たちは、逆らうことなど、とても出来ない苦痛と不安に悩むのであった。

エリートとしての重圧、そして、高圧的な教師、将来のためと忍耐を重ね、耐える学生たち。

しかし、その学生たちを送り出した親は、インドの貧しい家庭から、すべてをかけて支える親があれば、裕福な大富豪もいる。

そうした社会の矛盾の中に、若きエリートも日々を逡巡しているのであった。

期待に不安と重圧を抱えて大学に入ったファランを寮のルームメートとして待っていたのは、なんでも神頼みな、気の弱そうなラージュである。

それをみてより不安感が募るファランであった。そこに現れたのは、すべてに破天荒な自由人ランチョ−。

先輩から、そして、教授たち、果ては、もっとも怖い学長にでさえ、恐れず、思ったことをぶつけるランチョ−。

3人は、ルームメートとして仲良くなるが、同時に、ランチョ−のペースに巻き込まれる。トラブルを恐れぬランチョーに二人は慌てながらも、正直な人間性とユーモア、そして、勇気ある姿に畏敬の念を隠せない。

しかし、あまりにも正面から真実をぶつけるランチョ−のトラブルは絶えず、大学から目をつけられると、放校の危機までちらつかされるようになる。

ただ、驚いたことは、そのエリートの中でも、飛び抜けて優秀なのがランチョ−であったことだった。

そして、あまりにもいろんなことがある学生生活。その数年間、いつも、支えてくれていたのはランチョ−であったことに気がつく。

そして卒業。まさか、それがランチョ−を見る最後になろうとは、、、自分たちの人生の恩人を探すこと、ファランとラージュは決して忘れていなかった。

そして、、、ネタバレ自重。

もう、とんでもなくいい映画。笑い、若さ、青春、プレッシャー、スピード感、無茶、友情、恋愛、シモネタ、いわゆる青春モノのすべてがある。

しかし、それだけではない。社会の矛盾、貧困、高圧的な脅迫、親への恩と自分の道を選択することへの逡巡、自殺、逃避、野心、打算といった、社会的な側面も描く。

とにかく、面白すぎ。スピード感があり、シモネタだらけなのに、いやらしさがない。とても深刻なのに、暗くならない。しかも、ミステリー仕立ての作りも、長い映画を飽きさせない。

また、ラストシーンがいいんだよなあ。景色も素晴らしいが、インド北部でチベットの一部なのかなあ、ラダックという場所らしい。ラストの美しい湖は、目に焼きつくだろう。

この映画の背景には、監督の人間、若者への愛情が溢れている。そして、俳優陣がいい。特に、主人公役のアーミル・カーン。素敵すぎ。

とにかく、この映画は観て欲しい。「きっと、うまくいく」という邦題もいい。一番、ランチョーに似合う、大切なことば、「Aai izz well:きっと、うまくいく」が大切なキーである名画。

もう、しちゃった。まだ、どこかの映画館でやってますが、遠くまで行って観て下さいな。

もう、泣ける、笑える、最高の気分で映画館を出られること、保証付き。

taketo_koga at 13:37コメント(0)トラックバック(0) 
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歯科医師の古賀と申します。歯科インプラントの専門家です。オフィスのホームページもご覧ください。

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